最終更新日:2025/2/4

愛用しているNikonの高級レンズフィルターARCRESTが2023年6月に、基本性能はそのままで、ホコリやゴミの付着を防ぐ帯電防止コートをプラスした2世代目となった。そして、2025年1月、Gold Editionが発売された!


Gold Edition!!!


金輪復活⁉

Fマウント時代、ナノクリことNマークの付いたレンズには金の輪がついていた。このフィルターをつけることで、復活することができるよ!!というネタにもなる製品。だが、知っている人にしか伝わらない微妙なところ。

更に残念なのが、せっかく取り付けても通常はフードをつけて使用するので、レンズを向けられた相手からしかこのゴールドを認識することはできない。

ちなみにこれが本来のゴールド(58mm f/1.8G)


もしかして、コーティングの劣化?


レンズフィルターはARCREST(1世代目)を長いこと愛用しており、そもそも2世代目やGold Editionも購入予定はなかった。そんな折、反射率0.1%を謡うK&F Conceptのフィルターと比較してみようとテストをしたところ、ARCREST 1世代目のフィルターは、光の当て方により余計な玉ボケ?がいくつか入ってしまう状態であることに気づいた。

これはフィルターについたホコリや汚れが原因だったのだが、フィルター清掃中、ふとフィルター面に反射してうつる自宅天井の丸型蛍光灯のカラーが気になった。

コーティングによる色の違いだが、82mmサイズで4枚ある1世代目ARCRESTのうち、
・緑
・透明に近いレベルの薄い紫
・やや紫(場所によってうす緑)
・やや紫
とばらつきがあるのに気づいてしまった。

まぁ、思い返せば結構長いこと使ってるからな。。。と、とりあえずARCREST IIを1枚購入することにしてみた。

Yahoo!ショッピングの三星カメラヤフー店さんで13,950円、クーポンやPayPayポイントついて実質12,670円。かなりお高い出費だが、品質第一!ということでやむなしの出費。

届いたフィルターで同じ蛍光灯をみると、紫系のコーティングカラーだった。

つまり、透明に近いやつや緑のやつはきっともうダメなのだろうと思い、やや紫で安定している1枚を残し、ARCREST IIを追加で2枚購入することにした。

せかっく買うならということで、ヨドバシでGold Editionを。
3万ちかくたまっていたJREポイントを活用してJREモールのビックカメラでノーマルのARCREST IIを購入した。

これですべて万事解決!となるはずが…


ARCRESTのコーティングカラーのバラツキ?


三星カメラで買ったノーマル、ヨドバシで買ったGold Edition、ビックカメラで買った3枚目のARCREST IIすべて色が微妙に違っていた!!(この3枚はすべて2025年1月下旬の購入)

とりあえず、自宅で利用しているARCREST/ARCREST IIを全て比較してみることにした。

▼ARCREST II

Z 135mm f/1.8S Plena(ARCREST II 82mm Gold Edition)
紫系ではなく薄緑でした。。。

Z 24-70mm f/2.8 VR S(ARCREST II 82mm)※三星カメラでの購入品

NO PHOTO…

※この写真を撮る際に使っていたためレンズ付きの画像はありません…

Z 50mm f/1.2 S(ARCREST II 82mm)※ビックカメラでの購入品

Z 24-200mm f/4-6.3 VR(ARCREST II 67mm)※購入時期不明

▼ARCREST初代
購入時期もバラバラなので、あくまでも参考までだが、薄紫系が多めな印象。

Z 20mm f/1.8S(ARCREST初代 77mm)

Z 40mm f/2(ARCREST初代 52mm)

Z 400mm f/4.5VR S(ARCREST初代 95mm)

Z 85mm f/1.2S(ARCREST初代 82mm)

Z MC 105mm f/2.8 VR S(ARCREST初代 62mm)

Z 70-200mm f/2.8 VR S(ARCREST初代 77mm)

AF-S 58mm f1.4G(ARCREST初代 72mm)

取り外していたARCREST初代 82mm(2枚まとめて)

ちなみに位置を入れ替えても結果は変わらず

なにがどうなっているかわからないので、ひとまずニコンのサポートに問い合わせてみることにした。(つづく)


【蛇足】他社のコーティングはどうなのか?


とりあえず同一種類のものを探しだて確認してみたところ、このような結果となった。
いずれも購入時期や使用頻度もバラバラで、ARCREST移行後は簡易防湿庫で眠り続けていたアイテムだ。

Kenko Zeta Protecter(W) 62mm2枚と77mm(3枚まとめて)

これも購入時期はかなり前でそれなりに劣化している可能性が高い。
1枚は薄紫だが他は薄緑、3枚ともバラバラ。

Kenko PRO1D PROTECTER(W) 67mm2枚と82mm(3枚まとめて)

更にこれらはもっと古い可能性があり、相当劣化している可能性は否めない。
緑、黄、青とかなりバラツキがあった。

保護フィルターの使用歴としては初めは「Kenko PRO1D」を使い、それから「Kenko Zeta」→「マルミEXUS」→「Nikon ARCREST」と移行していったので、EXUSもどこかに大量に眠っているはずだが行方不明で見つからなかった。。。昔はフィルターの清掃もかなりゴシゴシしてたので、その影響も相当あるかもしれない。


【続報】ニコンへの問い合わせ結果


ニコンのサポートさんから返答があった。
内容をかいつまんで、、というかほぼそのままお伝えすると以下の通りだ。

  • 製品ロットごとにARコートも僅かながら反射のバラツキがあります。
  • 同じ環境のもとでフィルターの反射の色を比較したとしてもその反射のピークがどの波長にあるかによって、反射光が緑や紫色に見えることがあります。
  • これらは片面反射率0.1%以下で起きる僅かなバラツキが個体差でみられるため、
    色が何色でも製品の品質には問題ございませんのでご安心いただければと存じます。

つまり、コーティングが緑色になっていた、紫色になっていた、という基準で劣化の判断はできないようだ。色が何色でも製品の品質に問題はないようなのでひとまずは安心してよさそうだ。

※…疑う訳では無いが「本当に違いがないのか」という点についてはいずれどこかで検証してみたいところだ。

さて、そうなると困るのが、どうやってコーティングの劣化を見分けたら良いのか?という点。最初はこの色!という基準が無い以上、購入時(開封時)の色をきちんと記録しておく必要があるのかもしれない。