最終更新日:2024/08/30

ここ最近SMDVのSpeedbox Flip、Flip Proを利用されている方を多く見かけるようになった。移動時にすぐに開閉できるという利便性の高さから人気のクイックリリース系?Flip系?Clic系?ソフトボックス。いろんなふうに呼ばれていて正解がわからないが、ここではクイックリリース系と呼ぶことにする。

ネット上を検索してみると、この手のソフトボックスは2024年8月現在、SMDV以外にもProfoto、Aputure、Angler、Ulanzi、LAPGOOD、ParaSnap、TARION、BAO RONGなど多くのメーカーで取り扱っていることがわかった。各社製品の違いなど、個人的に興味があったのでカンタンに調べてみた結果ここにまとめておく。

ちなみに実際に購入した下記2製品については個別にまとめているので、気になる方はぜひチェックを!


各社製品の違い


クイックリリース系のソフトボックスを取り扱っているメーカーの製品を調べたついでに簡単にご紹介。(他にもあるかもしれないが、8/5時点でみつけたものを掲載)

SMDV Speedbox Flip

韓国メーカーSMDVのソフトボックス。AmazonほかH&Yの公式ストアで購入可能。アダプターを付けることでいろいろなマウントに対応可能。

20/24インチでビューティーディッシュタイプ、
20/24/28/32インチでオクタタイプの取り扱い。

ストロボを取り付けるには専用のアダプターを用意する必要がある。
AD300Pro用、200Pro用、V1用などそれぞれ分かれているので、複数種類を所持している場合は、別途それぞれにあったアダプタを用意しないといけない。

グリッドも別売りで各サイズ1万円前後とお高め。アダプタとあわせて出費がかさんでしまう点は要注意。

H&Y Japanの公式サイトで取り扱い中のSMDVコラボモデルは割引により通常より若干安く購入できるが、それでも結構いいお値段。

詳細:H&Y Japan販売サイト

SMDV Flip Pro / Flip Nemo

Speedbox Flipと同様折り畳めるタイプだが、マウント部分は構造が異なっていて別製品。Flip Proは八角形タイプで36/44インチの2製品。Flip Nemoは正方形、長方形タイプのラインナップとなっているようだ。

詳細:H&Y Japan販売サイト

Profoto Clic ソフトボックス

Profotoから発売されているタイプ。

オクタ型以外にも正方形や長方形、細長いタイプなど様々な種類が登場したが、Profotoなのでかなり高額。

詳細:Profoto公式サイト

Angler FastBox

Angler FastBoxシリーズ。SMDVのタイプとよく似たように見える製品。

※公式サイトをみると「Angler FastBox Stuido Deep Softbox with Bowens」というものが24/28/36/48インチで新発売となっていた。これもSMDV同様の棲み分けでFlip Proと同じかなと思ったが、よくみるとSMDVタイプとは違う形状。どちらかとえば BAO RONG by TORIPOの製品と似た形状をしているように見える。

詳細:Angler公式ページFastBox Stuido Deep Softbox

Ulanzi Flod

Ulanziから発売されている製品。SMDVやProfotoとは異なる開閉タイプで左右(上下?)に閉じられるっぽい構造がついている不思議仕様。
現在のところ60cm/80cmの八角形タイプのみ販売されているが、アリエク販売ページにあった動画をみると長方形タイプやディープタイプの製品もあるのでこのあと登場してくるものと思われる。

同じFold DS40/60の型表示でもミニBowensと書かれた仕様違いの製品もあるので購入時は要注意。

同製品の80cmタイプを実際に購入したレポートはこちら

詳細:Ulanzi公式販売サイト

LAPGOOD

LAPGOODと書かれた製品。

商品ページを見ると、直径60cmタイプの製品、QR60IIとCF60の2製品がラインナップされている。

「CF60」はオクタタイプで、Ulanziから販売されているFold DS60/80と同じ開閉機構のように見え、SMDVのSpeedbox Flipシリーズのような手持ちタイプのアダプターがついてくる模様。

一方、QR60IIのほうは、円形タイプ。
開閉部分はCF60とは別で、Aptureと似た機構に見える。

開閉時は黒いカバーをすこし開けないといけなさそう。

QR60の1型は一本一本でてやらないといけないタイプなので購入時は注意が必要。


詳細:Amazon販売ページ

Glow ParaSnap

みたことがないメーカーだったが、こちらの記事によるとAdramaのハウスブランドFlashpointから発売されている製品とのこと。

取り付け部分はSMDV FlipPro/Flip Nemoと同じ構造に見える。

SMDV同様、オクタタイプ以外にも多くの種類が発売されている。

なお、かつてあったRiME LITE OniTikのページにはこんな記載もあった。

詳細:Adorama販売サイト

Aputure Quick-Folding Circular Softbox

AputureからもLIGHT DOME III、LIGHT DOME MINI IIIという製品がQuick-Foldingという形式に対応したソフトボックス。どちらもBowensマウント用と書かれており、みた限りでは他のマウントに変更できなさそう。

開閉部分の構造は、Amazonの販売ページにある画像をみると、LAPGOODのQR60IIと似ているように見える。

詳細:Aputure公式サイト(LIGHT DOME IIILIGHT DOME MINI III)、Amazon販売ページ

TARION SOFTBEAM Quick-Fold Softbox

(2024/08/02)
ドイツのメーカー「TARION」からも発売されていたので追記。

これまで見たことがないタイプでなかなかユニークな構造をしているように見える。

オクタタイプは65/90/120cmの3サイズがAmazonで販売されいることを確認。

TARION公式をみると8角が3サイズ、4角系が2サイズでていた。

120cmタイプを実際に購入したレポートはこちら

詳細:Amazon販売ページTARION公式サイト

BAO RONG By TORIPO SUNLIGHT PARABOLA SOFTBOX

(2024/08/05追記)
アリエクでBAO RONG By TORIPOというメーカー?から発売されている製品をみつけた。

SL-60/70/90と3サイズ存在しているようだ。マウント部分の留め具が特徴的な構造をしている。

このロックを外すことで、前側のソフトボックス部分がバタッと閉じられる仕組みで、Bowensマウントも取り外せる模様。。。

でもそうすると、折りたたんだ状態でストロボはロックされていないことになるので移動を前提とした構造ではなさそう。

詳細:アリエクの販売ページ

Angler FastBox Stuido Deep Softbox with Bowens Mount and Grid

(2024/08/05追記)
Angler FastBoxの新製品。構造としては BAO RONGのSUNLIGHT SLシリーズと同じロック構造に見える。

24/28/36/48インチで167.95ドル~257.95ドルで発売されている。

製品名にwith Bowens Mount and Gridとあるので、ボーエンズマウントとグリッドが標準付属。

詳細:FastBox Stuido Deep Softbox

UOUO FAST SOFTBOX

(2024/08/13追記)
タイの通販サイト「タオバオ」で売られている商品。みたところ、TARIONと酷似している形状。

残念ながら詳細については何もわからなかった。

詳細:タオバオの販売ページへ

TRIOPO Light Box K3

(2024/08/30追記)
TRIOPOというメーカーから販売されていることを確認したので追記。

8角形オクタでタイプで55cm、65cm、90cm、120cmのラインナップ。アリエクで販売中。日本のAmazonでは検索してもヒットしなかった。

商品ページをまじまじと見たが、TARIONと全く同じ製品のように見える。

このタイプでは現状最安値で購入可能。

詳細:アリエクの販売ページへ

ざっと区分けすると、こんな感じだろうか?
※互換性などの状況が不明だが構造的に似ているように見える!ということで、推定ニアイコール(≒)として記載。

  1. SMDV Speedbox Flip ≒ Profoto Clic ≒ Angler Fastbox
  2. SMDV FlipPro ≒ SMDV Flip Nemo ≒ ParaSnap
  3. Ulanzi ≒ LAPGOOD CF60
  4. Aputure ≒ LAPGOOD QR60II
  5. TARION ≒ UOUO≒TRIOPO K3
  6. BAO RONG ≒ Angler Fastbox(Deep)

個人的にはマグネットでのストロボかんたん脱着機構は、移動中の衝撃による落下リスクを考えると受け入れがたいところがあり、ストロボはしっかり固定したいという思いが強い。

そうなると2つめのグループ製品が、汎用性も高く使いやすそうな印象を受けたがいかんせん価格が高すぎる。他メーカーも大体どれも2万オーバー。グリッドが別売のケースが多く、高いものでは9万も。。。

メーカーとしてはGodox製品を多く使っているのでGodoxからも出てこないかなー?としばらく待っていたのだが、出る気配がないので、まずはお手頃価格で売られていたUlanzi製品とTARION製品を購入した。


気になるお値段


ちなみにSMDV製のSpeedbox-Flip32G Softbox (80cm)が25,000円くらいで、グリッドは別売りで10,000円くらいする。参考までに各社の価格をサイズ別に並べるとこんな感じ。

※価格は2024/7/25時点のもの。Adorama/Anglerの価格は1ドル140円で換算。別途送料が必要となる可能性あり。
※2024/8/2、TARIONの情報を追記。 8/5 Angler追記。 8/30 TRIOPO追記。(追記分は追記した日の価格を記載)

重量については測定対象の詳細がないものがほとんどだったので、単純にソフトボックス部分のみのものもあれば、アダプター、グリッドなど各種込みのものもあるかもしれない。実際に私が自費で購入したUlanzi Fold DS80とTARION SOFTBEAM OC-120Fの重量を実測した結果、公式とかなり異なっていた。

【Ulanzi Fold DS80】
公式0.83kgの案内。アダプター、ディフューザーを取り付けた状態での実測値は0.92kg。付属バッグの中にグリッドをいれてすべて含めた状態で1.27kg。

【TARION SOFTBEAM OC-120F】
公式1.4kgの案内。アダプター、中間ディフューザー、ディフューザーを取り付けた状態での実測値は1.02kg。付属バッグの中にグリッドをいれてすべて含めた状態で1.35kgだった。

【TARION SOFTBEAM OC-65F】
公式0.9kgの案内だが、アダプター、中間ディフューザー、ディフューザーを取り付けた状態での実測値は0.65kg。付属バッグの中にグリッドをいれてすべて含めた状態で0.85kgだった。

あくまでもご参考まで。