最終更新日:2024/11/07
2024/06/17、Nikon Z6IIIが発表となった。
前機種Z6IIと同じ価格ならば購入!と思っていたところ、税込435,600円…Z7IIIの価格と間違えたのでは?と思うほど高額なものだった。
どうしてこんなことになっているのか。NikonUSAの販売価格とあわせて、国内価格を見比べてみた。
【追加更新!】8/5、激しい為替変動にあわせて参考価格を追記しました。
【追加更新!】8/23、180-600の価格改定を追記。
【追加更新!】11/7、Z50IIと50mm f/1.4を追記。
Nikon USAでの販売価格
Nikon USAの価格を見てみると、$2499.95。
Z6IIは$1999.95、Z7IIは$2999.95なので、両機種の間の価格と、無難な価格ラインに思える。
一方、日本の価格をみると、
Z6IIは287,100円、Z7II は429,000円。これの間、、、となるはずが、実際は435,600円と、$500も価格差があるZ7IIより高い金額での登場となった。
そしてZ50の後継機、Z50IIは、米国でも$859.95から$50アップの$909.95で登場した。
日本のNikonDirectをみると、119,900円から25,300円アップの145,200円となった。
原因は円安。
原因は明確。円安の為替レートだ。
日本の表示価格から税抜き価格にして1ドルあたりの金額をだしてみたところ、今回のZ6IIIは「1ドル158.4円」という計算となった。参考までに、同様の計算で、Z7II、Z6IIはともに「1ドル130円」くらいだった。
そしてZ50IIは「1ドル145.1円」、Z50は1ドル126.8円計算なので、1ドルあたり18.3円高くなってしまっている状態だ。
※米国の表示価格が税込みか税抜きかわからないので、一旦税抜き価格としてみておく。
バーゲンプライスと称された「Z 9」は?
販売当時、NikonDirect価格689,500円で発売されたZ9。
米国価格$5499.95なので、「1ドル115.5円」。
もし、Z9の為替レートが続いていたら…と、現在の主な機種を計算してみた。
仮にこのZ9発売当初の相場が続いていた場合、Z6IIIは12万円ほど安い税込317,500円くらいで登場していたことになる。つまり、Z 50が1台買えてしまう金額分が円安であがってしまったと…。
Z6IIIは落ちついたタイミングで海外通販で買うのがおトクなのかもしれない。(保証の問題はあるが…)
もし、Z6IIIの為替レートで価格改定されたら…
考えたくない話だが、仮に、今回のZ6IIIのレートに価格改定されるとどうなるのかも計算してみた。
どれも大幅な値上げとなるが、中でもZ7IIやZ8は約10万円の値上げとなり、Z9にいたっては約18万の値上げに。。。考えたくない悪夢だ。
レンズもそれぞれ計算してみた
Z6IIIと同じ$2499.95なのが、14-24mmと135mm Plenaだ。
NikonDirect価格は前者が348,700円、後者は399,300円。Z6IIIは435,600円。NikonUSAではすべて2499.95ドルだ…。さらに言うと、14-24は国内改定前だと332,200円だった。円安の影響はこんなにもあるのかと、改めて思い知らされる。
Z6IIIと同じレートで価格改定された場合どれも大幅な値上げとなるが、中でも大きいのがヨンニッパこと400mm f/2.8 TC。Z8が1台買えるくらいの大幅な値上げとなってしまう。
次にZ600mm f/4、こちらも50万円ちかく値上げとなる。
今のところ価格改定は発表されていないが、購入予定がある場合は早めの購入を検討したほうがいいかもしれない。
うっかり更新を忘れてしまったが、Nikon USAでは499.95ドルと、先日の35mm f/1.4より100ドル安い価格設定。
50mmは1ドル148円計算となり、NikonDirect価格は81,400円。
35mmは1ドル158.3円計算で、NikonDirect価格は104,500円。100ドル差で23,100円差が出てしまった。
ちなみに499.95ドルと同じ価格なのが26mm f/2.8のパンケーキレンズ。こちらは1ドル132円計算でNikonDirect価格は72,600円。米国では同じ価格のレンズでも日本では8,800円の値差が生じている。
8/29~ニコンダイレクト価格が277,200円に変更されることが発表された。
米国では1,699.95ドルなので、8/23現在の249,700円では1ドル133.5円計算。
277,200円になることで1ドル148.2円となる。
ちなみに8/23時点のドル円は1ドル145.18円。多少割高になる印象だ。。。
35mmのレンズが発表されたので近隣価格帯のレンズを含めて比較表をズームと単焦点に分けてアップデートした。
今回の35mmは非S-Line、店舗によっては10万円を切る価格と一見して安そうに見えるが、ドル換算ではZ6IIIとほぼ同額の1ドル158.3円だった。
Nikon USAでは599.95ドル。
これと同額なのが50mmマクロ。こちらも日本国内価格は1万円ほど値段に差がでてしまった。改定前価格と比べると2万円近くあがっていることに。。。
28-400mmのレンズを思い返してみる。
NikonDirect価格で222,200円とこちらもかなりの高額スタートだったが、NikonUSAでは1299.95ドル。こちらも同様に計算したところ、Z6IIIの次くらいに高い「1ドル155.4円」だった。
一方、比較となった24-200mmは899.95ドルと400ドルの値差。NikonDirect価格で125,400円、「1ドル126.7円」だった。このレートで換算すると、28-400mmは181,200円くらいになる。発表された時、妥当な金額感で思い描いてた人は、だいたいこのくらいだったのではないかと思う。
こちらも、急いでいないならもう少し円安が落ち着いた後で購入するのがよさそう。
結局、Z6IIIは買い!なのか?
Z6IIIは、Z9やZ8にない新機能を搭載した下剋上の良い製品であることには間違いない。
・センサーシールドがない。(レンズ交換時の不安)
・シャッターの耐久が20万回だった場合、多少割高に感じられる。
・言い方はよくないが、どうしても円安でぼったくられてる感が否めない。
・もう少し出せば、1500ドルの差があるZ8の中古に手が届く。
などなど思うところはあるが、このまま更に円安が進んで1ドル200円とか300円になるという悪夢もない話ではない。そうなると、いまの160円くらいで買っておけば…と後悔することになる。
Z6IIIをメイン機種として狙っていたり、機能的にどうしても欲しい!というなら、こんなことは気にせず、ぱっと買ってしまった方がいい。ほしいと思った時が買い時!だ。
円安でもおトクなアクセサリー
カメラ/レンズはかなり値上げが行われている一方、アクセサリー類は総じて1ドル60~90円前後の計算となっている。なかでもZマウントのボディキャップは、1ドル26.7円計算と激安だった。
Z6IIIにあわせた値上げが行われると、このあたりの価格は総じて倍以上となる可能性も…!?
必要なものがあるのなら、後回しにせず早めに買っておいたほうが良いかもしれない。
Z7IIIの価格予想
2世代目の価格差はNikonUSAで1,000ドル差。今回も同様の価格差で来た場合、3499.95ドル。
1ドル158.4円計算とすると、税込609,800円くらいになってしまう。
あれでもそうなると、Z8の価格を越えてしまう状態に…。そうなると、Z8は価格改定で値上げ⁉
このまま日本円が世界から見て雑魚マネー化が進んでしまった場合、さらにトンデモ価格になってしまう可能性もなくはない。果たしていったいこの後、どうなってしまうのか。。。
とにかく、1ドル換算が安いもの(円高だったころのアイテム)でほしいものがあれば、早めに買っておいた方がいいかもしれない。
【ご参考まで】
CanonやSonyの機種も、国内価格と海外価格で比較したものがありますので、気になる方はどうぞ!
(2024/8/5)
円高方面に為替変動があった場合の推定
記事としてはまとめた段階で終了、、、のつもりだったが、あまりにも急激に変動したので、希望的観測も含めてこのあと円高が続いた場合、どうなるのか?というタラレバの続きを計算してみた。
まずはカメラボディ。
現状のニコンダイレクト価格でも、140円を超えているのはZ6IIIのみ。
円高が続いた場合、1ドル130円になると、Z6IIIは8万円近くボッタクリ状態になってしまう。
大きなキャッシュバックを期待したいところだが、同時に円安で海外から差益分によるお祭りフィーバーが終了してしまうことにもなる。
大井町にあんな立派な新社屋を建てたばかり、もうすこしお祭り続かかなくて大丈夫なのか多少心配なところもなくはないが、、、
レンズもこんな感じに。
単焦点は140円以上の計算となっているものがいくつかあるので、もっと安くなったら嬉しいなと。
600mm 6.3も7万キャッシュバックCPが行われているが、1ドル130円になればその分を超えてやすくなることに。
発売されている製品の値下げはなかなか難しいかもしれないが、今後出てくる商品の価格はもう少し優しい換算レートで発売される可能性もなくはない。
変動が激しい状態なので、どうなるかはさっぱりだが、懐に優しい感じになってくれる日を期待して。。。