最終更新日:2025/6/9

2025年5月1日、出先でうっかりカメラをテーブルから落下させてしまうミスを犯してしまった。
これまでも何度かカメラを落下させてしまったことはあったがいずれのケースも無事だった。
しかし今回は当たり所が悪く、ボディ側のマウント金具部分がもげるという大惨事にーーー。

・いったい修理はいくらとられるのか?
・携行品保険は適用できるのか?

事故発生から、修理申請、補償請求といった一連の流れを備忘録としてまとめてみた。


01.テーブルから床に落下…


撮影中、レンズ交換のため三脚からカメラを取り外しテーブルの上に置き、床のカメラバッグからレンズを取り出していると、ガシャン‼
嫌な音とともに、テーブルに置いたハズのカメラが床に落ち、衝撃で付けていたレンズがはずれて転がっていた…。

落下後直後のカメラボディ「Z9」とレンズ「Z 24-70mm f/2.8S」がこちら…。

分からない方のために、本来あるべき姿と比較しておこう。

おわかりいただけただろうか。

ボディー側にあるべきマウント金具がもげてレンズ側にくっついている状態…。

ちなみにレンズ側に取り残されたマウント金具はグイっと回したら取り外すことができた。

修理に出すのはボディだけでも?と思ったが、既に修理申請してしまっているし、ここまで大きい衝撃を与えてしまったのも事実。念のためこのままレンズも修理にだすことにした。


02.修理の概算見積もりは…?


WEBの修理受付から故障内容を選択するのだが、「ショック・落下の修理品」…これでいいのだろうか?

これでボディ・レンズともに出した概算見積もりの結果がこちら。

合計15万、なかなかに良いお値段だ。だがここで焦るのは尚早。
これは超概算なので、ここから実際に修理センターでチェックされ大きく下がったりすることも多い。

価格コムのクチコミにも私と同様にもげたZ9を載せてる方がいて、9万の見積もりだったが3万で済んだ、という投稿もあった。


03.保険をつかってみよう


以前別の記事で「保険に入っておくのもひとつの手」として「楽天超かんたん保険-持ち物サポートプラン」を紹介していたが、実はあの後、やっぱり最大10万は不安だなと「ドコモのAIほけん」に切り替えていた。

2025年2月上旬に申し込みし、翌3月1日から適用されているドコモのAIほけん。

まさかこんな早々に使う日が来るとは…。

携行品保険。
保険会社には事故後すぐに連絡をしたほうがいいのか、
それとも修理がすべて終わってから連絡をしたほうがいいのか…

サイトをみても加入前の案内はあれこれ多く書かれているが、加入後は「電話しろ」くらいしか書かれていない。

備忘録として、私の対応を時系列でまとめてみることにした。


04.事故発生からの時系列


厳密にはレンズ交換しようと三脚から取り外してテーブルの上に置いた。
床に置いた鞄からレンズを取り出しているとき、テーブルの上に置いていたカメラが床に落下。
(あれこれアクセサリーをつけていたので、バランスが悪かったのか横に転がり、そのまま下に落下してしまったものと思われる…)
Z9+24-70 f/2.8 Sをつけた状態で落下させてしまい、Z9のマウントがもげ、もげた方が24-70にくっついたままという悲惨な状態に。

…ちなみにその後の撮影は、何事もなかったかのように予備機であるZ8と、緊急時用のレンズ24-200mmので対応した。
万一の際も撮影が継続できるよう、常に予備をもっておくのは大事なポイント。

撮影から帰る道中、ニコンのWEBサイトからピックアップサービス利用での修理依頼をだした。
梱包品の到着は最短となる5月3日のAMを指定。


5月1日、帰宅後
レンズ側に残っていたマウント部分の金具、もしかしたら取れるんじゃね?と回してみたところ、取り外しに成功。予備機のZ8に装着して動作確認したところ、ズーム動作、AFは無事動いていることが確認できた。ただ、衝撃によっておかしくなっている可能性もあるので、そのまま一緒に修理にだすことに。


5月2日、12時ごろ
ドコモのAIほけん「事故時のお問い合わせ先(ご加入中のお客様専用)」の専用ダイヤルに電話をかける。電話の先は、ドコモではなく東京海上日動(保険会社)の事故専用受付窓口だった。

★聞かれたこと
・カメラを落とした場所
・落とした時間
・修理見積もり有無
・壊れたところの写真有無
・保険の番号?

…ちなみに保険の契約番号はわからなかかったが、名前、住所、電話番号、生年月日などから調べてもらえた。見積もりについては概算しかないので、修理センターで実際にチェックされてから詳細見積もりが来ると伝えたところ、それ以上は聞かれなかった。

SMSで専用のチャットの案内を送るから動画をみて準備を、担当者から連絡が行くといった旨を伝えられ、電話は終了した。


電話を終えて約10分後…
東京海上日動(保険会社)からSMSが届く。
記載のURLを開くと、メッセージボードとやらの案内動画が始まった。

メッセージボードとは、担当者とチャットできるツール(ファイルのアップロードなどが可能)だそうで、説明に従って準備をすることに。

開設には「東京海上日動のLINEを友達追加」という手順がある。どうやらLINEの機能をつかっているようだ。

ひとまず開設を終え、担当者とチャットのやり取りができる状態となった。

ここで疑問だったのは、チャットにはなにか私からメッセージを送ったほうが良いのだろうか?という点。とりあえずよくわからないのでいったんこのまま待つことにした。


5月2日、14時ごろ
担当者からメッセージが届いた。
といっても、固定のテンプレをまとめて貼り付けられたようなものだった。

用意するものなどあれこれ書かれていたが、肝心の費用を記載する部分は、まだNikonのWEBから出した概算しかない。この点について担当者に確認したところ、修理後に明細がでてからあらためて手続きを進めることになった。

ちなみにメッセージにはこんな免責事項がかかれていた。

補償内容
保証は時価額を限度とし、免責金額は5,000円となります。時価額は、ご購入額がから経過年月分の償却分を差し引いて算出します。修理可能な場合は、時価額と修理金額のいずれか低いほうを損害額とし、修理不能な場合は時価額を損害額とします。
そのため、修理代を全額お支払いすることをお約束するものではございません。

時価額、、、いったいいくらになるのだろうか。
他所のサイト情報だが、カメラの償却は「5年」と書かれていたので計算してみると、Z9購入時の金額が「628,650円」。21年の12月末に買ったので約4年経過していることになる。
そうなると、20%の125,730が上限ってこと?
そもそも5年以上経っていると時価額0円?
別サイトには1年で10%減るという情報もあったりと、なぞは深まるばかりだ。


5月3日
ニコン(ヤマト運輸)から修理品梱包用の段ボールが午前中に到着。
修理品のカメラとレンズを入れ、14-16時の集荷で発送。(集荷依頼は昨晩行っていた)

…GWなので、修理センターでの受取は早くても週明け5月7日の水曜になる見込みだ。


5月7日
AM9時にヤマトが配達完了。20時に『[ニコン修理]修理進行』のメールが届いた。

WEBの修理進捗画面
メールの内容

ちなみにニコンの修理の場合、見積額より修理代が高額となると郵送で再見積もり書類が送られてきて、継続修理するにはサインしてFAX送信というステップが入ることになる。こうなると、修理完了の日程も後ろ倒しとなる…。今回は最初から高額スタート。はてさて、どうなるか…


5月14日
WEB画面から進捗を確認すると…なんと費用が跳ね上がっていて、まさかの合計40万!?

ということで、再見積もりの封筒が届くコースに…orz


5月16日 18時
ようやくNikonから封書が到着。
修理進行に◎をつけてFAXで送信したが、月曜からの着手になってしまうだろう。

…水曜の段階でメールにPDFでもくっつけて送ってくれてれば、もう少し早く修理進行の指示が出せるのに…と、修理再見積もりコースになった人なら誰もがモヤッとするNikon修理の最大イケてないポイントだ。

ちなみに、なんでこんなバカ高くなったかという点については、以下の通りだ。

①のボディについては、VR機構部、前ボディ、上カバー破損など多岐にわたる部品交換が必要…そんなにもぶっ壊れてしまったのか!!と驚きを隠せない。
②のレンズについても、マウント部分が交換されるようだ。発送前に確認したときは、普通に動いてるように感じられたが、メインの主力レンズなので、あそこまでヤッてしまうと、交換してもらえたほうが安心というもの。

そして!!
Nikonから届いた紙をスキャナーで取り込みPDFにしたものを、今度は東京海上日動(保険会社)に提出。
LINE内メッセージボードに届いてていた【請求手続きURL】からあれこれ入力し、故障時の写真と先ほどのPDFを貼り付けて申請した。

こちらも週明けからの対応となってしまうだろうが、以前届いていたメッセージによると、書類提出後は、「2週間ほどお時間をいただき、書類の確認とお支払額の算定を行います。」とのこと。

★ちなみに、保険会社からも封書が数日前に届いており、このあとのフローが書かれていた。

書類の提出とあるが、すべてWEBからできるっぽい。紙で送るものはないですよね?と念のためLINEのメッセージで確認してみたが、返事は週明けかな?

…とこの画像を貼り付けていて気付いたが見積書の原本は送らないとダメいっぽい。
封筒にいれるものは見積書原本だけでOKか、追加で確認を送ってみた。


5月18日
WEBの修理進捗をみたら、再見積もりで空欄に戻っていた納期予定日が更新されていた。
金曜の夕方にFAXした結果が反映されたのだろうか…


5月19日
東京海上日動(保険会社)からメッセージの返信があり、
・16日に送付した概算見積と写真では実際の修理内容を正確に判断することが難しい。
・メーカーから正式に出された見積書または修理明細が手元に揃ったあとで再送を。
という内容だった。
ニコンから届いた再見積もり書類なので正式な見積書だと思うのだが、これではダメだそうだ。


5月26日17時ごろ

ヤマト運輸からのLINE通知で受取日時指定の連絡が届いた。

商品代金は、、、300,000円!?

あれ!?だいぶ下がった!?

気になりNikonの修理進捗画面を開くと、まだ修理中のままで更新なし。謎だ…。

とかく下がったのは良いことだ!!!

・・・って思うじゃん!?

夜、更新されたWEB進捗画面を見ると・・・

…300,000円じゃない!!!😯

詳細を見ると・・・

Z9の修理代は5/14に届いた修正見積もりから変動なし。
24-70mmは60,687から部品代が18,018円下がった状態。
合わせて377,923円。

とりあえず27日AM着で指定。

その後、あらためてLINEの通知をよくよく見直してみたところ、つづけてもう一通届いていることに気づいた。。。

つまりは、こういうことだった…(´;ω;`)


5月27日AM

ヤマト運輸から電話があり、いまからもっていくと連絡があった。
支払いは300,000円と、77,923円で2回連続でクレジットカード払いを行った。(連続だと駄目かな?と別のクレジットカードも用意していたが、とくにエラーが出ることがなく決済は完了した)

というわけで、
ついにZ9と24-70mmが帰ってきた!

修理明細の内容をさっそく見てみよう。
まずはZ9。

…一番高いのは「その他部品」。とりあえず、なんかいろいろキレイになって帰ってきた。心做しか、センサーカバーの開閉音がシュッと心地よい音で早くなった気がする。

続いて24-70mm

ファインセーム?ズームエンコーダー?ポテンショ部?相変わらず謎の名称が多い。
そして、部品交換に伴い、シリアルナンバーが付け替えに。
マウント付近など経年で傷だらけだたところがピカピカになって戻ってきた!
ついでに前玉裏に混入していたホコリが見当たらなくなっていた。ありがとうニコン!

★修理後のアンケート、忌憚なき意見をとあったので以下ような内容を書いて送っておいた。
・元々5/20の納期となっていたが、郵送→FAXのアナログな手順があり遅くなった。
・再見積もりの手順をデジタル化して納期を短縮させてほしい。
・メール返答や、専用のWEBフォーム等での返信で良いのではと思う。
・再見積もり後、修理の順番待ちが最初から並びなおしになっているようで好ましくない。
まぁ、長年これなので、改善されることは早々ないだろうとは思う。

そして、いよいよこの明細をもっての保険請求へ!
届いた明細をスキャンし、PDFを東京海上日動(保険会社)のメッセージボードから担当者さんへ送付した。はてさて、加入したばかりのドコモAIほけんはどこまでカバーできるのか・・・こうご期待!

ex)別の保険会社へも請求する場合の話
保険金請求書の「他の保険契約等の有無」の記入欄があった。
私の場合、今回請求を行っている「ドコモAIほけん」のほか、「楽天超かんたん保険」にも加入しているのでその旨を書いて提出したところ、「今回の補償と重複する持ち物サポートプランや長期終了プラン等に加入していませんか?」という確認があった。

楽天さんの「持ち物サポートプラン」に加入している旨を伝えたところ、
・実際に被った損害額以上の保険金は受け取れない規約がある
・楽天にも請求をする場合、一旦東京海上日動側から保険金を支払い、その後楽天・東京海上日動間で保険金の分担手続きを行うことになる。その際、両者間で書類の共有を行うが問題はないか?
・楽天側に保険請求しない場合は、保険会社間の手続きは発生しないので書類の共有は不要。
といった話があった。

ややこしい話になりそう&そもそも今回の損害額は楽天超かんたん保険の持ち物サポートプランでは補償しきれない内容だったこともあり、楽天には保険請求しない旨を伝えておいた。
複数社へ請求をする場合は、こういった手続きがある、ということは覚えておいたほうが良いだろう。


6月4日
東京海上日動(保険会社)のメッセージボードから連絡が来た。

お支払い金額をお伝えします。
■372,923円
修理額から免責を差し引いてお支払いいたします。

今回発生した修理代金が377,923円。
ドコモAIほけんの免責金額(自己負担額)5,000円が差し引かれ、372,923円。

マジでありがとう!ドコモAIほけん!
(まだ加入して3ヵ月、1650円しかお支払いしてないのに…)

今日から1週間程度で振り込まれるようだ。
クレジットカードの請求は今月末なので、支払いまでに間に合いそうだ。
いやー、本当に良かった。助かった!


6月6日

東京海上日動(保険会社)からの入金を確認。
あとは月末にクレジットの引き落としがきて完了だ。

時系列の更新はこれにて終了。


05.まとめ


保険関連の話を総括すると…

  • メーカー修理に送り出す前に破損部分がわかるよう写真を何枚か撮っておく。(保険会社への提出用)
  • 保険会社への連絡は早めにしておき、いろいろ説明を先に聞いておいたほうが無難。(書類とかも届くので)
  • 補償金額は時価額で算出され、全額戻ってくるとは限らない。
  • 時価額計算方法は謎。
  • 購入店舗、購入時金額を記載する欄があるが、購入時の証明(レシート等の)提出は求められなかった。
  • 補償額の確定には見積書ではなく最後の請求書が必要。
  • 同様の携行品保険に入っている場合は申告が必要。複数社でもかかった費用以上のお金はださないというという保険会社の決まりがあるとのこと。
  • 紙の手続き書類が保険会社から送られてきたが、すべてWEB完結。請求書現物の送付は不要だった。

なにはともあれ、携行品保険に入っていなら、今スグにでも入っておくことを強くお勧めする。

★ドコモAIほけん
 https://aihoken.web.docomo.ne.jp/

AIほけんの一部である「持ち物保険」
とりあえず質問に回答し表示されたおすすめプランをカスタマイズすることで選ぶことができる。
ちなみに私は「持ち物保険」をMAXにして申請した。

月額550円、年間6600円と、楽天超かんたん保険の年額2730円から約2.5倍の料金だが、補償金額の100万円はやはり魅力的だ。

ちなみに、
30万円までの補償なら月額170円で済むので年間2,040円、
50万円までの補償なら月額250円で済むので年間3,000円でOKだ。

今回の私のようなトラブルでも、ひとつ下のプランでも対応できたかもしれないと思うと、なかなかスゴイ保険かもしれない。とにかく入っておいて損はないはずだ。

★楽天超かんたん保険(※今回は使っていない)
持ち物サポートプラン<充実コース(本人型)>
 https://item.rakuten.co.jp/r-hoken/c/0000000194/

携行品保険で最大30万円まで補償してくれるが、1点あたり最大10万円×3という罠がある。今回のような事故では、足りないパターンとなる。

こちらは今年いっぱいで解約しようと思っている。

…余談だが、
購入から10年など、長期間保有しているレンズを落としてしまっていたらどうなるのだろうか?

購入したばかりのアイテムなら時価額的にそんなに減額されないだろうが、防湿庫で長期間眠らせているたまにしか使わない古いレンズは、、、補償(時価額)のことを考えると、モデルチェンジしたら積極的に新しいものに乗り換えていった方がいいのかもしれない。

とにかく、機材は壊さないのが一番。
カメラ機材をおくときは床か、高い位置に置くときは転がっても大丈夫な位置に置くよう心がけていこうと思う。

とはいえ、どんなに注意していても、今後もついうっかりガシャン‼…ということが起きないとは限らない。
保険の大切さを身をもって体験した出来事だった。

というわけで最後に一言。

高額なカメラ使っている方は、

ドコモAIほけん
https://aihoken.web.docomo.ne.jp/

※保険会社のアフィリエイト記事みたいになっちゃいましたが、保険会社からお金は、、、補償金以外は受け取っていません!

★X/Twitterのアンケートで確認してみる、カメラ・レンズをお持ちの方の保険加入状況。